「桐生のキリジャン」を世界に広めるための古くて新しい拠点 桐生ものづくり協同組合

「桐生のキリジャン」を世界に広めるための古くて新しい拠点 桐生ものづくり協同組合

桐生の移り変わりを江戸時代から見届けてきた玉上薬局の建物。リノベーションを経て、「桐生のキリジャン」を世界に広めることを目指すものづくり協同組合の拠点として再スタートしました。

現在の事業について教えてください

現在は外国人支援機関として事業を行っており、この建物はその事務所として利用しています。今は外国人実習生の受入や管理などを行い、多くの企業と外国人実習生をつなぐお手伝いをしています。また、桐生のジャンバー、通称「キリジャン」を制作する場でもあるんです。戦後にレーヨンの生地を用いて桐生で作ったジャンバーが、横須賀で売られていたという歴史もあるんですよ。刺繍を浮かび上がらせる特別な縫い方で仕上げる「キリジャン」は海外からの絶大な人気があり、最近では台湾でも展示会を開催しました。また、イギリスからメールで作成依頼が来るほどの人気っぷりなんですよ。

この建物の歴史と見どころを教えてください

この建物は江戸時代末期に建てられた建物で、長い間玉上薬局として使われていたんですが空き家になっていたんですよ。そんな中、建築家の知り合いがリノベーションを行うための物件を探しているとのことで、私が桐生で物件を探していた時にこの建物を見つけました。長い歴史のある建物として、内装や外装の良さは残したままに、現代の技術を詰め込んだおしゃれな建物へと生まれ変わりました。特に外壁の綺麗さ、そしてガラス張りの入口が本当にいいんです。夜になると室内の電気が外に漏れ出して、ライトアップされたようなきれいな建物になるんですよ。

そもそも「キリジャン」とは何なのでしょうか

みなさんがよく聞くのはヨコスカジャンパー、通称「スカジャン」だと思います。それは、戦後に横須賀で販売されていたからで今も愛されていますよね。ただ実際ほとんどが桐生で生産されていたものだったんですよ。だからこそ、今作っているジャンパーをスカジャンと呼ばずに、桐生で作ったのだから桐生のジャンパー「キリジャン」としてブランド化して、桐生の魅力を発信していこうと思い「キリジャン」と名付けたんです。「キリジャン」の魅力は何よりも刺繍ですね。伝統工芸士の方が「横振り」という特殊な縫い方で縫うことにより、美しい刺繍が浮き出るところが魅力なんです。日本らしいデザインのキリジャンをSNSに掲載したところ、外国の方が投稿を見つけて連絡してくれたことに驚きましたね。

今後の展望はどうでしょうか

現在、海外からSNSなどを通じて多くの問い合わせや注文をいただいています。そのため、今後は主に海外をメインとしたマーケット拡大を狙っています。「キリジャン」は県産のシルクを使うことや、サイズによってデザインを変更するなど、様々なこだわりを持って作ってるんです。また、和装の技法を用いたもの、日本らしいデザインを刺繍したものを世界に広めていきたいですね。将来的に群馬の桐生で作った「キリジャン」が、世界の各地で着られると思うとすごく楽しみです。

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