
自然の素材を使ってカラフルでエコな染色を楽しむ研究所。植物などから色を引き出し、環境に優しい方法で染めたアイテムを作っています。伝統的な技術とワクワクするような世界を体験してみませんか。
天然染色研究所について教えてください
桐生に生まれて、ずっと桐生で過ごしてきました。会社の定年退職を契機に、ここの蔵を借りて染物を行っています。もう営んで22年になりますかね。商売っていうよりは、染め物文化を広めることを目的としています。多くの人に染め物に触れてもらい、体験してもらうことで、日本の染め物文化の面白さを知ってもらいたいですね。最近では、海外の方も多くいらっしゃるんですが、そういう方には桐生織の端切れを配布して桐生織の魅力を伝えています。桐生には、繊維産業で栄えた過去があり、歴史のある蔵や町並みが広がっています。ここでは、そんな桐生の魅力を染め物の文化という面からたくさんの人に知ってもらいたいと考えています。
染め物についてはどうでしょうか
日本は、奈良平安時代から明治時代までずっと着物一筋でやってきました。そのため、昔の女性は、着物の色で自己表現を行っていたのですよ。このように多様な色が生み出され、使われた背景には、色がよく染まるシルクを使用していたことがあげられますね。なので、日本では、色に様々な呼び名をつけて楽しみ、作り上げてきました。文献で調べると4〜5千くらい、色に呼び名が付いているんですよ。あと、日本人は様々な色を見分ける目を持っていることもあげられます。日本では染め物によって様々な色を作りました。一方でヨーロッパでは、絵の具の顔料である膠(にわか)や鉱物を使用して色を作ったため、はっきりとした色が中心です。そのため、侘び寂びの色に呼び名をつけて表現することは日本独特の文化なんです。


桐生についても教えてください
なんといってっも織物の町ですね!古くから織物産業が栄えていて、特に桐生織が魅力だと思います。あとは重伝建ですかね。この地域の歴史や文化を感じられてすごくいいと思いますよ。ただこの地域を盛り上げる人だったり、中心になるような若い人がいなくなってきてるかもしれません。繊維産業が根強く残こっていることや、重伝建をもう少しアピールしていってもいいんじゃないかな。あとは群馬大学の桐生キャンパスにある合成染料のコレクションが化学遺産に登録されたことも取り上げてほしいですね(笑)。重要文化財に指定されている天満宮、群馬大学の化学遺産、重伝建が並んでいるのはすごいことなんですよ。若い人にもっと桐生にきてもらってこの町の良さを知ってもらいたいですね。

